むずかしい値動きを、やさしい言葉で。
Today's Market
Market Snapshot — 主要指標
26日の東京市場で日経平均株価は前日比405円(0.62%)高の6万6,262円で取引を終え、3営業日続伸した。日本時間27日早朝に発表を控える米エヌビディアの決算を前に様子見ムードが漂う中、個別に材料のある銘柄への物色が優勢だった。
指数を押し上げた主役はソフトバンクグループで、米OpenAIの上場観測を材料に2.5%高の5,214円まで買われ、7カ月ぶりの上場来高値を更新した。半導体検査装置大手のアドバンテストも3.63%高と続伸し、AI関連の設備投資需要への期待が引き続き支えとなった。
一方で、記憶用半導体(メモリー)関連は軟調だった。キオクシアホールディングスは2.46%安、半導体材料大手のSUMCOも3.90%安と売られ、指数が上昇する中でも取り残される展開に。前日の米国市場でメモリー・ストレージ関連株がそろって大きく売られた流れが、日本のメモリー株にも波及した形だ。
25日のニューヨーク市場では主要3指数がそろって上昇した。S&P500種株価指数は前日比0.32%高の7,677.28、ナスダック総合株価指数は0.66%高の26,151.30、NYダウ工業株30種平均は0.30%高の53,577.40で取引を終えた。前日24日に大きく売られた半導体株の一角に押し目買いが入り、市場心理はいったん落ち着きを取り戻した格好だ。
ただし全面高の裏側で、記憶用半導体(メモリー)・ストレージ関連株だけは蚊帳の外に置かれた。サンディスクが11%安、シーゲート・テクノロジーが7%安、マイクロン・テクノロジーが4%安とそろって下落し、供給過剰(メモリー・グラット)への警戒が改めて意識された。8月に入ってからも3日、6日、18日と同様の下げが繰り返し起きており、値上がりが続いたメモリー株の調整が一過性ではないことをうかがわせる。
米長期金利は10年債利回りが4.66%とやや低下し、株式相場全体の支えとなった。この日の経済指標を受けた利下げ観測と根強いインフレ懸念が交錯するなか、投資家の関心はすでに26日夕刻(日本時間27日早朝)に発表されるエヌビディアの決算に移りつつある。
Movers — きょう大きく動いた銘柄・資産
米OpenAIの上場観測が材料となり、7カ月ぶりの上場来高値を更新。同社が保有するOpenAI株の含み益拡大が意識されやすい。
AI向け半導体検査装置への需要期待を背景に続伸。明確な単独材料は確認できず、地合い改善の中での上昇。
前日までの安値圏からなお値を戻せず。米メモリー株の軟調地合いに連れ安。
半導体材料大手として、記憶用半導体(メモリー)の供給過剰懸念に連れ安。
記憶用半導体(NAND型フラッシュメモリー)の供給過剰懸念「メモリー・グラット」が再燃し、業界全体で売られた。
サンディスクと同様、ストレージ・メモリー関連の供給過剰懸念で売られた。個別の悪材料は確認できず、セクター全体の調整。
メモリー半導体の供給過剰懸念が続く中で続落。8月に入り複数回同様の下げを繰り返している。
きょうの用語解説
「半導体株」とひとくくりにされがちだが、その中身は一様ではない。エヌビディアのような画像処理半導体(GPU)や、AI向けに特化したロジック半導体は、需要が旺盛な限り高値が正当化されやすい。一方でDRAMやNAND型フラッシュメモリーのような「メモリー半導体」は、複数メーカーが似た製品を大量生産する構造上、需給バランスが崩れると価格が急落しやすく、業績の振れ幅(景気循環)が大きいことで知られる。
きょうの東京市場と前日のニューヨーク市場は、まさにこの構図を映し出した。日本ではメモリー大手のキオクシアが指数上昇の中で取り残され、米国でもメモリー・ストレージ関連のサンディスクやマイクロンだけが売られた。半導体検査装置のアドバンテストや、AI関連投資への期待からソフトバンクグループが買われたのとは対照的だ。
供給が需要を上回るとみられる状態は「メモリー・グラット(memory glut、記憶用半導体の供給過剰)」と呼ばれる。データセンター向けの旺盛な需要を見込んで各社が増産投資を進めてきた結果、想定より早く供給が積み上がるとの警戒が根強い。27日早朝(日本時間)に発表されるエヌビディアの決算は、AI投資全体の勢いを占う材料として、この明暗の行方にも影響しそうだ。
きょうのなぞなぞクイズ